乾燥する季節になりました。
秋から冬にかけて、ドライアイの患者さんが多く来院されます。
新患のドライアイ患者さんとお話ししていて感じることは、
「80%の患者さんは何らかの自覚症状を感じている」ということです。
ドライアイ治療継続中の患者さんであっても、約半数が自覚症状に困っており、
治療に満足していないように感じます。
単剤の点眼薬では自覚症状の満足度が半分の方で満足していているという手応えです。
つまり、半分の方は満足していないということになります。
ドライアイの治療は、保湿のための点眼(精製ヒアルロン酸ナトリウム点眼液、ジクアホソルナトリウム点眼液、レバミピド懸濁点眼液など)のほか、涙に近い「人口涙液」を使った生理食塩水の点眼、抗菌剤やビタミン剤の入った軟膏などを処方し治療を行っていきます。
症状によっては、ムコスタ点眼液・ジクアス点眼液・ヒアレイン点眼液を併用する場合もあります。
点眼開始2週目から異物感・乾燥感・羞明・眼痛・霧視、いずれの症状も改善することがわかっています。
ドライアイは慢性疾患であり、長期にわたる治療が重要です。
初診の患者さんには自覚症状だけでなく、仕事でよくパソコンを使うのかなど、生活習慣もしっかりとヒアリングをし、その患者さんにあった治療法を提案していきたいと思います。
また治療継続中の患者さんにも、治療満足度(自覚症状の改善)をヒアリングし、処方変更や日常生活におけるアドバイスなど(メガネやコンタクト使用についての注意点や、VDT作業を行うときの注意点など)を、お話していきたいと思います。