グラナテック点眼液0.4%グラナテックは日本で開発された、世界初のROCK阻害点眼剤です。
緑内障および高眼圧症で他の緑内障薬が効果不十分、または使用できない場合に使用する点眼剤です。

眼房水は主経路である線維柱帯-シュレム管より90%が流出すると言われていますが、緑内障の場合ではその流出抵抗が増加し、眼圧上昇の一因となっています。

グラナテックはRhoキナーゼ、あるいはROCKと呼ばれる蛋白リン酸化酵素を阻害することにより、この主経路からの房水流出を促進します。

ROCK(Rhoキナーゼ)阻害作用により線維柱帯-シュレム管を介する主流出路からの房水流出を促進する、新しい作用機序の緑内障・高眼圧症治療剤であり、眼房水流出の主経路に直接作用し、流出を促進させる唯一の薬剤です。

グラナテックは点眼前と比べ、単剤では約4㎜Hgの眼圧下降を認め、既存点眼薬への追加点眼においても約3mmHgのさらなる眼圧下降を認めました。

既存の緑内障治療薬で効果が不十分な患者さんや、他の点眼薬が使用できない患者さんには、世界初のROCK阻害点眼剤であるグラナテックは選択肢の一つとしてお役に立てるものとなるでしょう。

用法・用量は1回1滴を1日2回点眼します。

なお、副作用として、ROCK阻害作用による血管弛緩と考えられる一過性の結膜充血が多く認められています。充血が持続する場合は注意が必要ですが、一過性の充血の発現により患者さんの自己判断で点眼をやめないでください。

「緑内障は中高年以降の病気」というイメージが大きいですが、実は若い方にも起こりうる病気です。
しかし眼科に行く機会のない若い方は、なかなか緑内障の症状には気がつきません。私はこういった方々を「隠れ緑内障」と呼んでいます。隠れ緑内障の発見には、とにかく検診を受けていただくしかありません。

当クリニックでは、緑内障の早期発見に有用なOCT(光干渉断層計)を導入しております。
検査方法は、アゴと額を固定して機械の中をのぞくだけの簡単な検査で、検査時間は片眼30秒程です。

目のことで心配なことがありましたら、お気軽に当クリニックまでお越しください。